「鼠径ヘルニア」聞いたことありますか? 成人の場合は、加齢や仕事・運動により発症することが多いですが、小児の場合は、先天的に発症することが多いです。太ももの付け根(鼠径部)がふくらんだり、男の子は陰嚢がふくらんだりする病気です。

小児では、約20人に1人の割合でみられ、男の子は女の子の2~3倍で発症しやすいと言われています。鼠径ヘルニアは、どんな病気なのでしょう。重症になる前に対処できればいいですよね!

今回は、小児の鼠径ヘルニアについてわかりやすく説明しますね。

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鼠径ヘルニアとは…

太ももの付け根の鼠径部(そけいぶ)がふくらんだり、男の子は陰嚢(いんのう)がふくらんだりする病気です。

胎児の時、赤ちゃんの性腺(睾丸や卵巣)は、腹膜をひっぱりながら下降していきます。この通り道は通常は生まれると自然に閉じますが、きちんと閉じていないと腸管が鼠径部や陰嚢内にはみ出してふくらんだりします。

これを鼠径ヘルニアといいます。

発生部位は、男の子は右側、女の子は左側に多いといわれていますが、両方に出てくることもあります。ふくらみが出たり入ったりしているうちはいいのですが、元に戻らなくなると腸管が壊死してしまう恐れもあるので、すぐに手術が必要です。

早産で生まれてきた赤ちゃんは、鼠径ヘルニアや停留精巣になりやすいので注意が必要です。

それでは、主にどんな症状があるのでしょうか…詳しく見ていきましょう。

鼠径ヘルニアの症状

主な症状は、この3つです。

1.鼠径部がふくらむ
2.陰嚢がふくらむ
3.嘔吐を繰り返し、痛がって泣く

1.鼠径部がふくらむ

太ももの付け根(鼠径部)に、こぶのように腸管が出てきます。触ると柔らかく、指で押すとおなかの中に引っ込みます。泣いたり、うんちを出したりする時などに腹圧がかかると出やすいです。
痛みはなく、夜や朝起きた時は引っ込んでいて、夕方になると出てくることがあります。

2.陰嚢がふくらむ

はみ出した腸管が陰嚢に入ってしまい、陰嚢が腫れることがあります。

陰嚢を懐中電灯で照らした時、陰嚢が透き通っている場合は中身は水なので、陰嚢水腫。不透明で見えない時は腸管なので、ヘルニアと考えられます。

3.嘔吐を繰り返し、痛がって泣く

鼠径ヘルニアのある赤ちゃんで、熱もないのに嘔吐を繰り返したり、ひどく泣く時は嵌頓(かんとん)を起こしている恐れがあります。ふくらんでいる部分がいつもより硬くなっている時は、すぐに病院を受診しましょう!

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嵌頓(かんとん)ヘルニア

飛び出した腸管がヘルニア嚢の根元の部分で締め付けられ、元の状態に戻れないことを「嵌頓ヘルニア」といいます。そのままにしておくと、痛みが激しくなり、腸管が壊死してしまう恐れもあります。

超音波検査をすると確実にわかるので、すぐに病院を受診しましょう。なんと、鼠径ヘルニアを持つ子の約10%が嵌頓ヘルニアを起こすといわれています。注意しましょう!

まとめ

日頃から、赤ちゃんの身体をチェックし、変化に気が付けるようにしましょう。鼠径部がちょっとふくらんでいるなど気がかりなことは、かかりつけの病院や健診などの時に相談しましょう!

ヘルニアは、ふくらんだままにしておくと悪化する恐れもあります。「おかしいな?」と思った時は、病院を受診しましょう。早めの対応で、治りも早く、痛みも少なく済みます。かわいい赤ちゃんが辛いのは、見てられませんよね!

早く治りますよう~に…

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